世界遺産 熊野参詣道 中辺路前半

       
            紀伊路地図
            ( 熊野古道キャンペーン推進協議会 チラシ 聖なる森 熊野古道を歩くより)

                    熊野古道 中辺路

      熊野古道紀伊路は、平安中期から鎌倉期にかけて盛んに行われた法皇や上皇らの
     御幸ルートで、道筋には熊野権現の末社として九十九王子社が祀られていた。
     これらは、熊野に詣でる上皇や女院の休憩所となった所で、中辺路には滝尻王子から
     熊野本宮大社に至る38キロの間に19の王子が点在する。
      滝尻王子は熊野の霊場への入り口といわれ、ここから続く険しい坂を上り、
     景色の良い高原の里で休憩後、さらに山中深く分け入る。宇多和茶屋跡から
     大坂本王子へ下り、箸折峠の牛馬童子を経て日置川を渡ると近露王子に到着。
     ここで一泊して本宮に向かうのが一般的だったようだ。
      近露を旅立ち、野中の一方杉を経て、中辺路の難所、女坂・男坂、三越峠を
     越え発心門王子に向かう。
      ここからは起伏の少ない道が続き、水呑王子、和泉式部のエピソードを伝える
     伏拝王子を経て熊野本宮大社へはあと一息だ。

      中辺路の途中、船玉大社の前を流れる音無川を渡り、日本最古の湯の峰温泉に
     向かい(赤木越)、湯の峰から大日山を越え(大日越)熊野本宮大社に向かうルートもある。

      熊野本宮大社参拝後、熊野川を舟で下り熊野速玉大社にお参りし、海岸沿いを辿り
     山道に入ると熊野那智大社に至る。これで熊野三山への巡礼は成就する。

      ここから熊野本宮大社をもう一度経て帰路につく。この熊野那智大社から
     熊野本宮大社に向かうコースはその名の通り雲をつかむほど険しいことから、
     大雲取越といわれ熊野路随一の難所である。
      那智山青岸渡寺脇から急な登り坂が続き、舟見峠、越前峠を登る。
     ここからは延々と胴切坂という坂を下る。楠の久保旅籠跡 円座石を経て小口へ。
     小和瀬の渡しを渡り、小雲取越を越えて本宮へ向かう。
      (和歌山県田辺市 紀州路田辺 熊野古道めぐり地図帳より)
 

      第1回 滝尻王子・高原熊野神社  2010年11月24日

      滝尻王子〜胎内くぐり〜乳岩〜不寝王子〜高原熊野神社〜栗栖川バス停 
      約4.7km       所要時間 3時間15分

       待望の中辺路ウオーク第1回目だ。朝7時にバスに乗り、滝尻王子に10時
     30分着。
      滝尻王子で早い昼食、11時20分出発。剣ノ山経塚跡まで登りが続く。
      語り部さんは、中辺路の中でここが一番大変な所で、後はたいしたことないと言われた。
     (後でそれが間違いだと気づくのだが・・・)
      第1回目で挫折しないように、励ますつもりで言ったのだと思う。
      高原集落の大きな銀杏の木が光を受けて黄金色に輝いていた。
     カメラを取り出して写そうと思ったら、SDカードが入っていない。あーあ、なんのために
     重いカメラを持って来たの。
      帰宅は19時10分。


      第2回 牛馬童子・近露王子  2010年12月18日

       
     野中の一方杉                    とがの木茶屋と語り部さん

      牛馬童子口バス停〜牛馬童子像〜役行者像〜箸折峠〜近露王子〜比曽原王子〜
      継桜王子・野中の一方杉〜とがの木茶屋〜野中の清水   
                      約 5.5km    所要時間 3時間45分

      ☆ 道の駅 ちかつゆ で昼食、12時5分出発。
      語り部さんは年齢(ヒ・ミ・ツ)を感じさせない元気な方。熱心に元気いっぱいガイドしてくださる。
       継桜王子の野中の一方杉を下から見上げると、大き過ぎてめまいを感じる。
      根元には人が入れるくらいの大きさの空洞がある。
       名水百選に選ばれている野中の清水で喉を潤し、ペットボトルに汲んで帰る。
      (帰ってから、その水でコーヒーを淹れて飲む。まろやかでおいしかった。)
       道の駅 ちかつゆ で夕食用に笹の葉ずしを買う。
      おみやげは真空パック入りまぐろの頭の煮物。
       帰路、有田南IC付近で大渋滞、40分動かず。帰宅は22時10分。


      第3回 発心門王子・伏拝王子・熊野本宮大社  2011年1月26日

       
     罠にかかった鹿                   道端に展示の木彫り人形とフクロウ


       
     大きな柿の木                         ストレッチしましょ( NHK朝ドラ ほんまもんのロケ地)

       
     熊野本宮大社                    帰りのバスの車窓から 吹雪

      発心門王子〜水呑王子像〜伏拝王子〜三軒茶屋跡〜祓戸王子〜熊野本宮大社
      約7km        所要時間 3時間

       曇り時々晴れ 時折雪ちらつく。寒い日だったが、歩くには汗をかかず快適。
      お天気もそうだが、ウオークも変化に富んでいて楽しい一日だった。

      途中の集落で、罠にかかった鹿を担いでいる人にあった。野生の鹿を間近で
     見るのは初めてかも。
      古道沿いのあちこちに、木彫りの人形が展示してあり、見て歩くのも楽しい。
     立派な柿の木にはまだそのまま実が残っている。採る人もいないのかなあ。
      伏拝王子のカフェは山の尾根。見晴らしが良く、湯の峰温泉の温泉で淹れた
     コーヒーはまろやかで美味しかった。ウオーキング途中でのコーヒーは
     このうえなく幸せを感じる。

      熊野本宮大社では、語り部さんに参拝順序を教えていただいてその通りに
     お参りをする。
      帰りのバスに乗り込んだ頃から雪がひどくなってきた。帰宅 21時40分。


      第4回 赤木越・船玉神社  2011年2月23日

       
     船玉神社からの登り                        熊野川の川舟
        
       
     柿原茶屋                               湯の峰温泉 つぼ湯
      
      発心門王子〜船玉神社鳥居〜猪鼻王子〜船玉大社〜なべわり地蔵〜
      柿原茶屋跡〜湯の峰温泉
      約7km   所要時間4時間

       道の駅 奥熊野古道ほんぐうにて昼食。発心門王子12時30分スタート。

      暖かい日で、薄手のシャツ1枚で歩く。船玉大社から急な階段が続き大変だったが、
     後は平たんで自然な山道になり気持ちのいいコースだった。湯の峰温泉に16時到着。
      語り部さんは穏やかで優しく、きれいな目をした高潔な人柄を感じさせる
     素敵な方だった。
      帰路、今回も有田南付近で渋滞、40分以上バスが動かず。 帰宅22時50分。


      第5回 大日越・大斎原(おおゆのはら)  2011年3月16日

             
              大斎原(おおゆのはら)大鳥居

       
     日本最古の温泉 湯の峰温泉            熊野本宮大社 大注連縄

      湯の峰温泉つぼ湯〜湯峰王子〜鼻欠地蔵〜月見ケ丘神社〜大日越登り口〜
      大斎原(熊野本宮旧社寺)〜熊野本宮大社
      約3.6km   所要時間 2時間30分

       雪が降ったり止んだり 時々晴れ

      東日本大震災から5日目、被災地の方が大変な状況にあるのに、
     旅を楽しんでいいのかと後ろめたい気持ちで家をでた。
     バスの車中で犠牲になられた方々のご冥福を祈って全員で黙とうを捧げた。
       天気予報では晴れだったが、雪が降ったり止んだり、時々晴れ間がのぞくと
     いっためまぐるしい空模様だった。寒い一日だったが、歩くにはちょうど良い。
      湯の峰温泉12時55分スタート、順調に歩き15時熊野本宮大社に到着。参拝。
      帰りは渋滞に巻き込まれることもなく順調。 帰宅 21時。


      第6回 番外編 小辺路 果無集落  2011年4月20日

             
              柳本吊橋 5人づつ渡る

       
     果無集落の山桜                  果無集落

       
                               カーブの道

           
            谷瀬の吊橋

      十津川 昴の郷〜柳本吊橋〜日本の里百選・果無集落〜昴の郷  
      帰路谷瀬の吊橋へ寄る
      約4km    所要時間 2時間

       番外編として小辺路・果無集落。

      柳本吊橋は重量制限があり、5名づつ渡る。語り部さんがまず歩き方の見本を
     見せてくれる。板5枚の真ん中の板の上をモデルウオークで歩くといいと言って。
     実際歩いてみるとモデルウオークなんてとんでもない。蟹股歩きでおそるおそる渡る。
      最後に語り部さんが渡って来たのだが、ちょうど風が強くなり帽子を飛ばされて
     しまうし、えっ、モデルウオークはどうなった、って一同笑ってしまった。
     ごめんなさい。かわいらしい語り部さんだった。
      果無集落は桜が満開、天空の楽園。

      帰路、谷瀬の吊橋にも立ち寄り往復歩く。今日は吊橋三昧。  帰宅 20時45分。


                          
                第7回以降は、中辺路後半へ続きます