白洲正子を魅了した近江を巡る(全7回)

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      クラブツーリズム企画のツアーに参加

          
     西日本旅客鉄道株式会社・甲賀市発行 櫟野寺パンフレットより  櫟野寺の十一面観世音菩薩

       岐阜を過ぎてほどなく汽車は山の中に入る。やがて関ケ原のあたりで、
     右手の方に伊吹山が姿を現すと、私の胸はおどった。関西へ来た、
     という実感がわいたからである。
      大和絵のような丘の間を縫って、平野にでると、霞のあなたに
     琵琶湖が見えつかくれつし、その向こうに比良山が横たわっている。
     雪を頂いていることが多かった。

       つづいて比叡山、そして、京都。何十ぺん、いや何百ぺんとなく見た
     風景であったが、それは汽車の窓から横目で見てすぎただけのことで、
     近江は長い間未知の国に等しかった。
      はじめて近づくことができたのは、今から十年ほど前、西国巡礼の
     取材をした時で、岩間、石山、三井寺を経て、いったん京都に入り、
     若狭から再び竹生島、長命寺、観音正寺を巡って行くうちに、私は
     えたいの知れぬ魅力に取りつかれてしまった。
      それが何であるかはっきりとはいえない。

          
        白洲正子 著 「近江山河抄」 より
       白洲正子さんについては 武相荘 ホームページをご覧ください。

      縁あって、第二の故郷となった近江の魅力を再発見してみたい。


      第7回目 石道寺・渡岸寺・近江弧篷庵・居醒の清水  NEW
      第6回目 菅浦・葛籠尾崎・須賀神社・四十八体仏・白髭神社  
      第5回目 長命寺・日牟禮八幡宮・石山寺  
      第4回目 三井寺・月心寺・藤尾摩崖仏   
      第3回目 石馬寺・箕作山・瓦屋寺・太郎坊宮  
      第2回目 奥石神社・教林坊・観音正寺・桑実寺  

      第1回目 石塔寺・大池寺・櫟野寺・油日神社