蜜 蜂 騒 動 記
      
      2011年春。縁側で蜜蜂が飛び回っている。窓はしまっているし、どこから入って
     きたのか不思議に思いながらも深く考えることもなく忘れていた。
      ところが、いつまで経ってもいつも家の中を蜜蜂がとびまわるので、暢気な私でも
     ”もしや” と思い始めた。
      我が家は過去に2回、屋根裏に蜜蜂が巣をつくったことがある。家の周りを回って
     見ると、あったあった。盛んに出入りしている。
      屋根裏に上がって調べないといけないなと思いながら、そのままにしていたある日、
     家の中でウオーンという大きな扇風機の回っているような音がする。うっ なんだ?
     ひょっとして蜜蜂の羽音。外に出て見ると、スズメバチが蜜蜂を襲っている。 

             
             2011年11月3日。出入り口に蜜蜂が群れている。

       
     蜂が襲ってきたが、蜜蜂は一塊になって  こちらは大スズメバチ、蜜蜂はぱっと散った
    防ごうとしているように見える

        
         みごとにいなくなった。大スズメバチは何回も飛んで来ては
        蜜蜂を捕まえ運び続けた。

      2012年3月。家の中をまた蜜蜂が飛び始める。なんとかしないと、13年前の
     ように天井から蜂蜜が垂れてきては大変。重い腰を上げて屋根裏に。
     懐中電灯とデジカメを持って梁の上を這いながら探す。前回の場所と同じ所に巣を
     作っている。よっぽど気に入りの場所らしい。
      懐中電灯で照らしながら写真を撮るが、遠すぎるうえに不安定な恰好なので
     写っているかどうか。ブーンと蜜蜂がそばに近づいてくるので、早々に退散する。
      すぐに業者さんに電話して撤去してもらうことにした。
      

        
         写っていた蜜蜂の巣 

      2012年3月8日。業者さんが下見に来られた。撤去代4万2千円だそうだ。
     薬品を散布すると蜜を食べられないから、薬をかける前に巣を取って貰えないかと
     無理をお願いしてみた。巣がまだ小さいことと、その日業者の方が忙しくなかった
     ことが幸いし、希望を叶えて下さった。こんなこと頼む変なおばさんはそんなに
     いないだろうな。

        

       
     前回の巣の半分くらい。それでもずしりと重い。

        
      美味しそうな蜜 ちぎって口に入れるとむせるほど甘い。さあ、これからどうやって
     蜜をとりだそうか。遠心分離器なんてないしね。

       
     ざるに入れて絞り出してみる。        JIJIの提案で湯煎にかけてみる
    蜂の子が潰れて白い液体がでてきた。
    ちょっと気持ち悪い。この方法は却下。


       
        上手くいきそうだ             ざるで漉す

       
        ざるで漉した状態             お鍋でもう一度火を通し一晩置く。蜜と蜜蝋が分離

        
     キッチンペーパーで濾過する         ゆっくりと自然に垂れるのを待つ

        
      こうやって、手探りで採集した世界一値段の高い蜂蜜。透明感がないのが難点
     だが、味はまずまず。

      2年にわたる我が家の蜜蜂騒動記。もう少し自然の中に我が家があり、ご近所に
     迷惑をかけずにすむのだったら、殺生しなくても蜜蜂と共存していくこともできるのに。

     
                        
                              
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